年間1000件以上の商標登録出願件数 「ファーイースト国際特許事務所」の弁理士 平野泰弘が商標登録についての質問に、ものすごい勢いで答えまくるサイトです。 商標登録出願件数東京都第1位 ※2018年5月

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識別力がない商標とはどのような状態なのですか?

商標法上、商標に該当するものであっても、識別力がない商標は、原則として商標登録されることはありません。

このため、誰もが自由にその商標を使用することができることになります(他の法例により使用を禁止されている場合を除く)。

自分で描いた新幹線の絵をお菓子のパッケージに付けることはできますか?

自分で描いた新幹線の絵をお菓子のパッケージに付ける場合、新幹線の意匠権の侵害にはなりません。

仮に新幹線に意匠権が設定されていても、お菓子と新幹線では意匠権についての物品が全くことなりますから、お菓子の販売が新幹線そのものの意匠権の侵害になることはないです。

問題は商標権などです。

新幹線のデザインをお菓子のパッケージに付けて販売すると、他人の持つ商標権と衝突する場合があります。もし商売でお菓子のパッケージに新幹線を使用されるのであれば権利者の許可をもらってから行うのがよいです。

商標権と特許権と著作権の違いについて教えてください

商標権は、ネーミングやマークについての権利です。例えば、ソニーとかパナソニックの名称を守る場合とか、ベンツマークの様に、言語情報のないマークを守る場合には、これらの名称やマークを登録することにより、他人が勝手に使用することができなくなります。

特許権は、アイデアについての権利です。例えば、自動車のエンジンの機構のアイデアとか、携帯電話の通信システムのアイデアについて特許権が得られれば、他人は勝手にそのアイデアを実施することができなくなります。

著作権は、著作物を完成したときに発生する権利です。商標権や特許権の場合には、特許庁に申請手続をして、審査を経て、権利が得られます。これに対して著作権は特別に登録や申請をしなくても権利が自動的に発生します。

ただし、例えば、ネーミングやアイデアは著作物ではありませんから、著作権で商標や発明を保護することには限界があります。

商標登録により並行輸入を阻止できるでしょうか

日本における商標権の効力は日本国内に及びます。条約などの他国との取り決めがない限り、日本の法律は日本の領域内にのみ及ぶからです。

このため日本で商標登録されている商標権に抵触するような商品は日本へ輸入することができません。

ただし、海外の販売先と日本の商標権者が実質的に同一である場合などについては、海外の販売先から適法に購入した商品を輸入している第三者の行為を日本の商標権により阻止できない場合があります。

商品を輸入できるかどうかは条件により判断が異なりますので、最終的には専門家の判断を仰ぐようにして下さい。

既に商標登録されている商標を別の言語で表記すれば登録できますか?

商標権の効力は同じ読み方のものにおよぶだけではなく、同じ意味のものにも及びます。

例えば「王様」と「KING」は読み方は別ですが、意味が同じですので、先行する登録商標の範囲と抵触する形の商標登録は原則としてみとめられません。

このため別の言語に翻訳した場合、商標登録されることはありません。

一方、審査官は需要者が間違えるかどうかを基準に判断しますので、意味が似ていても日本人が別と認識するような商標であれば登録されることもありえます。

どの商標なら登録できて、どの商標なら登録できないかの境界の判断は難しいです。
専門家の判断を聞いてみるのがよいとおもいます。

芸名は商標登録できますか?

できる場合とできない場合があります。

例えば、既に商標登録されている商標に似ている芸名とか、有名人の芸名に似ている芸名は商標登録できない場合があります。

画像は商標登録できるのでしょうか

はい。基本的には商標登録することが可能です。例えば、ピカチュウやひこにゃんの画像も商標登録されています。

ただし、先に他の人が登録している画像と似ている場合とか、内容が有名なものに似ている場合には、商標登録が認められないことがあります。

ビジネスコンセプトは商標登録できるでしょうか

商標とは、文字、図形、記号などです。これらについて、商標を使用する商品、役務(サービス)を指定して商標登録をすることができます。

ビジネスコンセプトの名称等を商標登録することはできないことはないですが、コンセプトそのものは商標権により保護することはできません。

先に使用した商標が後から使えなくなることはありますか?

商標登録制度には、先に使用した者に権利を与える使用主義と、先に特許庁に権利申請した者に権利を与える登録主義とがあります。

日本を含むほぼ全ての国は、登録主義を採用しています。このため先に商標を使用したとしても、先に使用した人は商標権者になることはできません。後から特許庁に商標登録の手続きをした人が法律上は正当な権利者になります。

このため、先に使用した商標が後から使えなくなることは、普通にあります。

先に商標の使用を開始した人は、後から商標登録をした人が「商標登録出願をした日以前に」その商標を「非常に有名にした」場合には、その有名になっている地域、商品等の範囲内で商標を使用し続けることが認められる場合があります。

通常は、単に先に使用をしていただけでは、その商標を無断で使い続けることはできません。

またドメインについては不正競争防止法第2条第1項第12号に該当する場合には使用をすることができなくなります。

ではどうすればよかったか?

答えは明確で、他人に先に商標登録をされる前に、先に商標登録を済ませておけばトラブルに巻き込まれることを防止することができます。

実際にトラブルに巻き込まれてしまった場合には、現在とは違う商標を考えて、特許庁に商標登録を済ませ、登録された商標を使用する必要があります。

既に使用している商標が他人に先に登録されている場合にはどうすればよいのでしょうか。

商標権は土地の権利と同じです。

自分が商標を独自に考えて商品に表示して販売した、とします。
この商標には思い入れもあった、とします。

たとえていうなら、この場合は、他人の土地に勝手に車を停めているのと同じ状態になります。
あなたはその土地が他人の土地であることを最初はたまたま知らなかった、というだけです。

そのまま他人の土地に無断で駐車をしていると、「うちの土地から出ていって欲しい」といわれます。
要するに、違法駐車の中止を求める差止請求を受けることになります。

またそのまま他人の土地に無断で駐車をしていると、「これまでの駐車料金を払って欲しい」、といわれます。
要するに、過去の駐車料の支払いを求める損害賠償請求を受けることになります。

他人の土地をいくら一生懸命耕しても、その土地は自分のものになるわけでもありませんし、
その土地で得られた収穫物は結局は土地の権利者に巻き上げられてしまいます。

誰のためにがんばって商品を販売しているのか、という話になります。

他人の登録商標であると分かったなら、できるだけ早い段階でその商標の使用を止めるのがよいと思います。

商標権の侵害については甘く見られがちなのですが、商標権を侵害した場合には刑事罰の適用があり、10年以下の懲役刑や法人の場合には3億円以下の罰金刑を受ける場合もあります。

商標権の権利は土地の権利と同じですから、買い取ることもライセンスしてもらうこともできます。
ただしそのレートはあなたが予想するレートとは桁が違うものになることもあります。

そういったことを総合的に考えると、違う商標を考えて商標登録し、登録されたものを使うのが一番安く済むと思います。

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